韓国メディア「Korea Wave」は、韓国でもラボグロウンダイヤモンドの市場が拡大していると報じています。2023年のラボグロウンダイヤモンド製品の推定市場規模は約700億ウォン(約80億円)になっており、これは昨年比30%の増加に相当するとのことです。
韓国のラボグロウンダイヤモンド専門ブランド「アロード(ALOD)」では、今年8~10月の百貨店顧客1人当たりのラボグロウンダイヤモンド購入金額は、7月までと比べて30%以上増加したとのことです。
また韓国ではラボグロウンダイヤモンド市場に参入する専門ブランドも大幅に増加しているとのことです。ダイヤモンド専門企業であるKDTダイヤモンドが今年3月、ラボグロウンダイヤモンドブランドALODを現代(ヒョンデ)百貨店貿易センター店で初めて売り出しました。イーランドグループジュエリー・テーマパーク系列会社イーワールドは5月、ファインジュエリーブランド「ザ・グレースロンドン」をロッテ百貨店蘆原(ノウォン)店に立ち上げています。
韓国でのラボグロウンダイヤモンド市場の早い成長が予想されることから、百貨店業界もこれに注目しているとのこと、ロッテ百貨店や新世界(シンセゲ)百貨店、現代(ヒョンデ)百貨店など、百貨店業界のビック3はいずれもラボグロウンダイヤモンド市場に注目しているようです。
ザ・グレース・ロンドンが9月、ロッテ百貨店本店に入店したのに続き、10月にはオネスト・ソウルが現代百貨店板橋(パンギョ)店に売り場を開きました。ALODは2日、ロッテ百貨店アベニューエル蚕室(チャムシル)店に正式売場をオープンしました。新世界百貨店は先月、SSGドットコムで5つのラボグロウンダイヤモンドブランドが参加する企画展を開き、若い顧客層の攻略に乗り出しています。
「当店の主な顧客は主に30代後半から50代後半で構成されています。」とALODの関係者は述べています。「(天然)ダイヤモンドを購入した経験のある顧客は、手ごろな価格でデザインが豊富なため、ラボグロウンダイヤモンドに興味を示します。」と述べました。
一般的にラボグロウンダイヤモンドはリセールバリューがないことが顧客の購買について懸念になりますが、ALODではダイヤモンドの買い戻しによってこの懸念に対応していると言います。「ラボグロウンダイヤモンドを購入したお客様が、後に同グレードとサイズの天然ダイヤモンドを購入したい場合、付加価値税を除いた価格の100%を保証します。」とALODは述べます。
また、ザ・グレース・ロンドンは1-2ctのダイヤモンドリングの需要が高く、2ctsのダイヤモンドをリピートで購入する顧客もいると述べています。ソウル中心部、明洞のロッテ百貨店の同ブランド店舗では6月に1億ウォン(約1,150万円)の売上を突破したとのことです。
ザ・グレース・ロンドンを運営するイーワールドは元々、OST、LLOYD、LATEMなどのミドルクラスジュエリーブランドを運営していました。しかし、パンデミックでの財務パフォーマンスの悪化とハイエンドジュエリーへの嗜好の高まりに直面し、同社は運営を見直しLATEMなどの一部のブランドを廃止しました。代わりに同社は、高級ギフトやプレミアム製品カテゴリーでの成長を見込み、ザ・グレース・ロンドンを立ち上げました。
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